人は何も変わらない、絶望の先

ニュータイプになればあの暖かな光をもって 時間さえ支配できる。それは夢だ。

地球を包んだあの虹を見ても人々は変わらなかった。これからも変わることはない。
心理からは遠く、光を超える術すら手に入れられず、届く範囲のスペースで増えては滅ぶ、それが人間だ!

導く必要はない。その価値はない。
ならば私は器になろう。 空になったこの体に、人の総意を引き受け彼らが願うところを願うとしよう。
ニュータイプ、可能性はもういらない!
無為な存在はそれに相応しく、小さく持続できる環境をくれてやろう。
おかしなものだ、これではまるで復讐を誓ってるようではないか。
誰のための復讐だ。シャア?それもいい。

“人がそう望むなら私はシャアになろう”

フル・フロンタル赤い彗星の再来。響きは悪くない。可能性を捨てた人類には似合いの響きだ。
永遠の縮小再生産とその果ての閉塞。準備は整っている。
見せてもらおうか新しいガンダムの性能とやらを!


アニメ、機動戦士ガンダムに登場する、もう1人の主人公。シャア アズナブル

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敵側として描かれるジオン公国軍のエースパイロットであり、赤い彗星の異名をもつ
仮面の男。

本名はキャスバル レム ダイクン。
父はスペースノイド(宇宙に移民した人々)の独立を促したジオン ズム ダイクン。

主人公の少年、アムロ レイと幾度もの激闘を繰り広げて、7年後には一度共闘し、
そのまた7年後に再び敵として。
シャアはネオ ジオンの総帥として
地球に小惑星アクシズを落とすことを計画する。

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地球に隕石を落とし、氷河期に入り、地球に人間が住めなくする。そうすれば、人間は全て宇宙に移民し、地球に居続ける者達と宇宙に移民した人々の間での争いや差別がなくなると信じたのだ。

まさに狂気と情熱は紙一重

しかし、最終的には敵味方問わず
小惑星アクシズを押し返そうとして、奇跡が起きた。
アクシズショック
後の世でそう語り継がれる奇跡。

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アクシズは落下コースから外れたのだ。

3年後、アクシズショックで行方不明になったシャア。それと似た人物が歴史の表舞台に現れる。

フル フロンタル、赤い彗星の再来

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シャアとは瓜二つ。上記の長い台詞はシャアからフル フロンタルへの心情の移り変わりなのだ。

ネタバレすると、実際はシャア本人ではなく、本人に限りなく近く、似せてつくられた別人なのだ。
しかし、フロンタル曰く、自分にはシャアの怨念ようなモノ(残留思念)が乗り移っているという。

虹色の光、アクシズショックの奇跡を目にしても人は何も変わらななかった。
それに対して、人類に絶望しながらも、
どこかで人の可能性を信じていたシャアの
心が完全に絶望し切ってしまったのだろう。

あくまでアニメの話だが、現実問題に照らし合せてもシャア(フロンタル)の心情はよく理解できる。人は保守的で何も変わらない。地球に居続け、他人を差別し、環境を破壊し。

ガンダムってアニメはつくづく考えさせられる作品だと思う。

さて、今日仕事を頑張れば明日は休みだ!笑